計測と制御 Vol.60. No.03
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(掲載から1年は計測自動制御学会 会員の方のみ)
Operando計測 ―先端計測が拓く革新的材料・デバイス開発事例―
Society5.0の実現に向け、有機半導体や二次電池をはじめとした革新的な材料・デバイスの実現が求められている。これらの革新的材料・デバイス開発においては、材料・デバイスの構造(組成)だけでなく、その機能や動作についても原子・分子レベルから正しく理解することで、加速的な研究開発や材料・デバイスの信頼性・耐久性の検証などを行うことが課題となる。一方、既存の計測・分析技術の多くは、静的な構造(組成)の決定や動作前後のマクロパラメーター評価などが中心となっており、課題解決のための新たな計測・分析技術への期待が高まっている。
「オペランド」(Operando)とは、ラテン語で“operating”や“working”を意味する言葉であり、測定対象が実環境中でその機能を発現している過程を直接観測する技術について、特に「オペランド計測」と呼ばれるようになっています。これらの計測技術は、従来“in situ”や”in vivo“計測と呼ばれている技術とも極めて近いものであり、明確な定義や分類を行うことは困難であるが、本特集においては、X線、陽電子、軌道放射光、長短パルスレーザーなどをプローブとして、原子・分子レベルの測定分解能(時間、空間、エネルギー、運動量など)を持つ先端計測技術を基盤として、材料・デバイス開発の機能解明に向けたオペランド計測技術の研究開発事例について紹介する。
本特集を通じ、計測自動制御学会の会員等に対して、先端計測技術の研究開発動向及び、革新的材料・デバイス開発における計測技術の果たす役割について広く理解頂くことを目的とする。
計測と制御 Vol.60 No.03 目次
特集 Operando計測 ―先端計測が拓く革新的材料・デバイス開発事例―