計測と制御 Vol.59. No.9
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(掲載から1年は計測自動制御学会 会員の方のみ)
特集 広がるオープンライフデータの可能性と社会
「オープンライフデータ取得・蓄積・利活用のための計測制御システム技術の調査に関する技術専門委員会(略称:オープンライフデータ委員会)」は,ヒトの生理状態から活動記録までをライフデータとして捉え,それらの取得・蓄積・利活用に関して幅広く議論を行うことを目的としている.現在まで,センサネットワーク,ビックデータ,IoT,AI,データサイエンスというキーワードのもとにSICEの強みである計測自動制御に関わる観点からのトピックスの整理を行ない,社会に役立てるためのオープン化を念頭に議論を進めている.
本委員会が対象とする科学技術は,センサを用いた観測によりデータとして取得する計測工学,データ処理をコンピュータで行う情報学,得られたデータを分析する統計科学およびデータ科学,それらを統合するシステム科学,オープン化など社会に実装するための制度設計の社会学,を中心としたものであり,すでに各々が縦型の研究分野として確立している.これらの研究領域において,SICEの強みである計測自動制御技術の方法論を核に各々の研究分野を横断的に結び新しい価値を創り出すことを積極的に進めている.
本特集号では,委員会で議論されたヒトの生理データの取得,ヒトの活動によるイベントデータの取得,医療やビジネスへの展開,オープン化に向けた取り組みについて解説する.さらにシステム科学や統計科学の視点からデータ駆動型システムについての理論的考察も行っている.最後に企業の取り組みを中心としたライフデータ活用システムの事例を紹介する.
計測と制御 Vol.59 No.9 目次
特集 広がるオープンライフデータの可能性と社会