主 催

計測自動制御学会

企 画

SICEメンバー委員会人材育成塾WG

計測自動制御学会は2006年から17年間に亘り実用性のある高度な計測制御技術の伝承を第一の目的として,塾形式の教育プログラムを年度毎に開催してきました.(本会会誌2022年12月号「特集 SICEプロセス塾15年からの知見と提言(現在・過去・近未来)」を参照ください)これまでに輩出した修了塾生は全531名となりました.当塾修了各位は各種プロセス制御分野の推進エンジンとなって活躍中で,各界から高い評価を受けています.当塾の基本理念は「制御の現場と制御理論の整合」であり,現場がわかり,自立でき,そして社外人脈を活用できる技術人材の育成に力点が置かれています.本報は3年間時限企画のプロセス新塾‐考究Ⅱの最終年度募集案内になります.

本年度は対面行事主体*とながらも、遠方参加者への配慮も払いつつ,適宜にリモートWeb講座メリットも織り交ぜながら開催します. 新塾長は本多敏慶応義塾大学名誉教授(SICE元会長第54期)です.また副塾長を橋本芳宏名古屋工業大学名誉教授が務め,両輪で“新塾‐考究Ⅱ2024”を主宰戴きます.そのもとでプロセスの制御と計測の産業界・学界のトップレベルの講師陣が渾身を込め指導いたします.新塾では常に進取の精神を意識し「制御システム現場での課題」を解決し突破する「ものの考え方」の伝授を重視します.また生成AI(Artificial Intelligence)やCPS(Cyber & Physical System)等その光と影を直視し近年の劇的な産業・技術の進展と変化も意識しながら、各講師は「考究」の実践理念のもと講座内容の充実を図ります.
本年度(2024年10月~2025年5月)は①通信講座(各講師陣が作成した合計1200ページを超えるWeb配信pdfテキストを受講生各自が学習し,課題に解答し自分自身で理解を確認する)と,②8回のスクーリング(対面5回&Web講義3回/Webexを使用します*)によって,実のある成果が得られるように工夫致します.また,③リアル交流会を3回*開催し、受講生間および講師陣との対面のインタラクション(相互意見交換)を活発化させ SICEプロセス新塾人脈ネットワークGEN: Good Engineers Networkの構築・強化を目指します.④未経験事象に対するプロセスの「安全に関する特論とグループワーク」を実施し、さらにSICE安全タスクフォース(TF)が随時開催する「計測制御システムの安全を考察する安全サロン」に参加できます(参加費無料・希望者).なお「新塾‐考究」講座は国内約100の工学系学協会が所属する日本工学会(1879年創立)のECEプログラム(*注1)に認定されており,⑤一定の基準を満たした修了者にはECEプログラム修了認定証(認定番号付)が合わせて授与されます.⑥「ものの考え方について」考究すべく「考究グループワーク」を実施します.また⑦学習が卓越したスーパー受講生が居た場合,これを3名の範囲で顕彰します.⑧2回の計測制御現場見学*を実施します.⑨異分野ECEプログラムとの連携講座を企画します。そして⑩カーボンニュートラル社会を見据えた新講座を実施します (*状況で変更有)
応募要領および申込みについては下記をご参照ください.

■講師陣:(敬称略)

塾長:本多 敏(慶応義塾大学名誉教授)
副塾長:橋本芳宏(名古屋工業大学名誉教授)
講師:伊藤利昭(元名古屋工業大学),重政 隆((株)TMEIC),小河守正, 鈴木 剛(元東洋エンジニアリング(株)),
加納 学(京都大学),石田 尚((株)TMEIC),佐々木尚史(横河電機(株)),黒石卓司(東電設計(株))、鷲北芳郎(日本製鉄(株)),
伊勢居良仁(日本製鉄(株)),山口 収(JFEスチール(株))、渡辺雅弘(横河デジタル(株))、奥津良之(元アズビル(株))ほか.
顧問:大木隆平(元IHI),富田芳生(元横河電機㈱)

■期 間

2024年10月(開講)~2025年5月(修了)

■募集条件:

・プロセス制御・計測の分野での経験(企画・開発・設計・実装・保守など)が10年程度あること.
・通信教育講座(自己学習,なお課題は毎回提出)を行い対面&Webスクーリングに原則としてすべて出席可能なこと.

■通信講座とスクーリングの概要,日程

通信講座はWeb配信されるpdfテキストを自己学習(出題された課題に回答し毎回提出)します.*スクーリング日程は以下の通り確定ですが,講座名・講師・時間・会場・方式は変更されることがあります。(随時連絡)

●1回目:10月11 日(金),12日(土) 午前9:30~午後5:00
日吉(対面、慶應義塾大学/来往舎 宿泊/協生館*)
・開校式と塾長講義 /[制御現場と理論の整合性]と計測(仮題)
本多 敏塾長
・産業の発展とプロセス制御の役割  伊藤利昭講師
・“考究” グループワーク 座長 本多 敏講師
(11日夕刻リアル交流会*)
・産業界カーボンニュートラルの潮流(仮題) 黒石卓司講師
・鉄鋼プロセスの計測  伊勢居良仁講師
・プロセス制御のための化学工学演習  橋本芳宏講師
●2回目:11月8日(金)午後1:00~午後5:00(Webex)
・プロセス制御の基礎  重政 隆講師
・ PID制御の実際  渡辺雅弘講師
●3回目:12月6日(金), 7日(土)午前9:30~午後5:00
日吉(対面、慶應義塾大学 来往舎 宿泊/協生館*)
・製紙プロセスでの計測と制御 佐々木尚史講師
・プロセスデータからのモデリング 加納 学講師
・AI技術に関する特別講演/異分野ECE連携プログラム  山本 幸太郎講師(想隆社)
(6日夕刻リアル交流会*)
 ・安全考究特論(制御システムとサイバーセキュリテイ&演習)
橋本芳宏講師
●4回目:2025年2月7日(金)午後1:00~午後5:00(Webex)
 プロセスにおける電動機制御  石田 尚講師
・調節弁技術の理論と実際  奥津良之講師
●5回目:2月28日(金) 午後1:00~午後5:00 (北海道/苫小牧)
 ・苫小牧CSSセンター見学(詳細は後日)
●6回目:3月7日(金)午前9:00~午後5:00
日吉(対面、慶應義塾大学 来往舎)
・計装の基礎と実例 鈴木 剛講師
・モデル予測制御の実際 小河守正講師
・その他(制御ツール紹介なども企画中)
(8日夕刻リアル交流会*)
●7回目:4月11日(金)午後1:00~午後5:00(Webex)
・“安全考究”グループワーク等  小河守正講師
鈴木 剛講師
●8回目:5月16日(金) 午前9:30~午後5:00(兵庫県/加古川)
・板圧延制御技術の進歩と展望  鷲北芳郎講師
・CPSを活用した製鉄プロセスの革新  山口 収講師
・工場見学*「㈱神戸製鋼所様 加古川製鉄所」
・修了式  本多 敏 塾長

■募集人員

約30名 ※応募者が多数の場合,人材育成塾WGにて調整選考を行うことがある.

■参加費用

19万円/人(消費税込・支払方法は別途連絡.)
・講義のテキスト代,スクーリング費含む(現地までの交通費は含みません。協生館指定日以外の宿泊も含みません).

■申込締切

2024年9月6日(金)→  9月17日(火) 延長しました

■申込先

SICEプロセス新塾-考究II 2024受講希望」と表記し,塾生の氏名,ふりがな,連絡先(〒,住所,所属,部署名),電話、E-mailを明記してください.
(公社)計測自動制御学会 SICEプロセス新塾‐考究係
E-mail:office_educ@sice.or.jp までメールにてお申込み下さい.

(*注1)ECE高度技術者教育プログラム(Engineering Capacity Enhancement Program)の略称であり,①プロフェッショナルとしての専門能力の向上,②多様性を受け入れ,異分野技術を取り入れていける能力の向上,③グローバルな競争力の強化に寄与できる能力の向上,④社会人基礎力の向上,の各到達目標を満たす良質な技術者教育プログラムを指す.認定プログラム修了者は日本工学会HP上に認定番号と氏名が掲載される.