研究・開発・教育啓蒙・管理運営その他の活動を通じて,本会の関与する分野の学問技術の発展に顕著な功績のあった会員を顕彰するために設けられた「フェロー制度」による第34回のフェローを決定し,9月8日,熊本城ホール(SICE2022会場)およびオンラインにて,尾形哲也君,田中孝之君,津村幸治君,劉 康志君の4君に称号が授与された.

おがた てつや
尾形 哲也 君(正会員)
これまでに,特に人工神経回路モデル(深層学習)とロボットを用いた,知能に関する基礎研究,および実用研究で継続した成果を上げており,本学会論文誌,及び国際会議などで複数の論文の採択実績がある.これらの研究実績を背景として本学会誌において複数の解説記事執筆,主催学会におけるキーノート講演などの実績も有する.会誌編集委員,理事を歴任しており,本学会に多大な貢献をしてきた.

略 歴
1993年 早稲田大学理工学部機械工学科 卒業
1995年 早稲田大学大学院理工学研究科修士課程 修了
1997年 日本学術振興会特別研究員 (DC2)
1999年 早稲田大学理工学部 助手
2001年 理化学研究所脳科学総合研究センター 研究員
2003年 京都大学大学院情報学研究科 講師
2005年 京都大学大学院情報学研究科 准教授
2012年 早稲田大学理工学術院基幹理工学部 教授(現在に至る)

本会関係
2009年 SI2009実行委員
2008年~2009年 SI部門空間知部会幹事
2011年 SI2011広報委員長
2013年~2014年 学会賞委員会委員
2015年~2016年 会誌出版委員会委員
2018年~2020年 理事

たなか たかゆき
田中 孝之 君(正会員)
パワーアシストシステム,ウェアラブルセンサシステムに関する研究において,本会論文賞,SI 部門研究奨励賞,優秀講演賞などが授与されるなど,顕著な業績が認められる.特に,アシスト技術の概念「軽労化」を提唱し,SI 部門講演会 OS を 10 年間企画している他,産学共同研究組織を主宰し,ベンチャー企業を設立するなど,広く社会に貢献している.さらに,本会理事,監事,代議員,SI 部門運営委員など本会運営の持続的発展にも大きく貢献している.

略 歴
1994年3月 電気通信大学 機械制御工学科 卒業
1996年3月 電気通信大学 機械制御工学専攻 博士前期課程 修了
1996年4月 電気通信大学 知能機械工学科 助教
1999年9月 電気通信大学 博士(工学)
2003年4月 電気通信大学 知能機械工学科 助教授
2004年4月 北海道大学 大学院情報科学研究科 助教授
2007年4月 同 准教授
2019年4月 北海道大学 大学院情報科学研究院 准教授
2021年1月 同 教授(現在に至る)
この間,2001年10月~2002年3月 カリフォルニア大学アーバイン校 客員研究員

本会関係
2004~2006年度 SI部門運営委員
2006年度    SI2006プログラム委員長
2006~2007年度 論文集委員
2008年度    第14回ロボティクスシンポジア実行委員長
2008~2010年度 北海道支部 幹事
2011~2019年度 ロボティクスシンポジア運営委員会幹事
2013~2016年度 代議員
2014~2016年度 SI部門運営委員
2016年度    SI2016実行委員長
2017~2018年度 理事(支部協議会担当)
2019~2021年度 監事
2020年度~現在 ロボティクスシンポジア運営委員会委員長

つむら こうじ
津村 幸治 君
(正会員)
通信制約下の制御,大規模系の制御,量子制御,生体など,制御・情報・物理等を融合するサイバネティクスの新領域での研究で顕著な成果を挙げてきた.これらは先駆的研究として高い評価を受け,本会論文賞を含む賞を受けてきた.また産業界との共同研究を通じて実応用に昇華してきた.本会運営では各種委員会委員・主査・委員長を務め,論文集委員会理事として論文集電子化に貢献し,また制御理論部会主査として第1回制御部門マルチシンポジウムの運営に携わり,制御部門活性化の基礎を築いた.また本会解説論文を多数執筆し,教育啓発に貢献してきた.

略 歴
1987年 3月 東京大学 工学部 計数工学科 卒業
1989年 3月 東京大学 大学院工学系研究科 計数工学専攻 修士課程 修了
1992年 3月 東京大学 大学院工学系研究科 計数工学専攻 博士課程 修了 博士(工学)
1992年 4月 千葉大学 工学部 情報工学科 助手
1996年12月 同上 講師
1998年 5月 東京大学 大学院工学系研究科 計数工学専攻 講師
2000年 4月 同上 助教授
2001年 4月 同上 情報理工学系研究科 システム情報学専攻 助教授
2007年 4月 同上 准教授 (職位改変)

本会関係
1997年~1999年 論文集委員会委員,制御基礎小委員会主査
1999年~2001年 会誌編集委員会委員
2010年~2012年 理事 (論文集担当)
2010年~2013年 論文集委員会副委員長・委員長・幹事
2012年~2014年 制御部門制御理論部会副主査・主査
2013年~2014年 制御部門マルチシンポジウムプログラム委員長
2016年~2019年 論文集委員会Editor
2020年~2021年 学会賞委員会委員
2021年~2022年 SICE2022 Vice-IPC Chair

りゅう こうし
劉 康志 君(正会員)
  「位相整形」によるロバスト制御論の提唱・体系化ならびにその実用化をはじめ,システム制御理論,電力系統と駆動システムの制御などの研究分野において多くの業績を残してきた.これまでに,研究論文・著書を多数発表し国際的に高く評価されている.その研究業績により本学会から数回表彰を受けている.また,本学会の理事,代議員,本学会主催シンポジウムの実行委員長,Annual Conferenceプログラム委員長,副委員長などを歴任し,本学会の発展に力を尽くしてきた.

略 歴
1984年7月 中国・西北工業大学航空制御工学科卒業 工学学士
1988年3月 千葉大学大学工学研究科 修士(工学)
1991年3月 千葉大学大学院自然科学研究科 博士(学術)
1991年5月 千葉大学工学部 助手
1996年4月 千葉大学工学部 助教授
2001年1月 米国ルイジアナ州立大学 客員准教授
2006年9月 北京科技大学 客員教授
2010年4月 千葉大学大学院工学研究科 教授
2014年7月 西北工業大学 講座教授
2017年3月 中国地質大学(武漢) 講座教授

本会関係
2003~2004年 会誌編集委員会制御小委員会主査
2008~2009年 論文集編集委員会制御グループ副査
2015年 34th Chinese Control Conference and SICE Annual Conference
2015,IPC Co-Chair
2017~2018年 理事
2017~2018年 AC委員会委員長
2017~2018年 国際委員会委員
2019年 AC委員会委員
2019~2022年 代議員
2021年   第8回制御部門マルチシンポジウム実行委員長
2021年   SICE Annual Conference 2021 IPC Vice Chair
2022年 国際委員会委員