2021年度計測自動制御学会フェロー紹介
研究・開発・教育啓蒙・管理運営その他の活動を通じて,本会の関与する分野の学問技術の発展に顕著な功績のあった会員を顕彰するために設けられた「フェロー制度」による第33回のフェローが,佐野明人君,椹木哲夫君,萩原朋道君,藤崎泰正君の4君に決定した.
さの あきひと
佐野 明人 君(正会員)
人の触覚や歩行に関わる独創的な研究により,本会論文賞やSI部門学術業績賞などが授与され,顕著な業績として認められている.触覚テクノロジーの産業応用に早くから取り組み,革新的なデバイスの研究開発を先導してきた.受動歩行研究では,ギネス世界記録に認定され,全国発明表彰を受賞した無動力歩行支援機はSDGsに貢献している.SI部門の初期から運営に携わり,触覚部会主査として教育・啓発活動を行い,さらに支部協議会担当理事として本会の持続的発展の一翼を担い,SI部門および本会の運営等に貢献した.
略 歴
1985年3月 岐阜大学工学部機械工学科 卒業
1987年3月 岐阜大学大学院工学研究科精密工学専攻修士課程 修了
1987年4月 岐阜大学工学部 助手
1992年7月 博士(工学)(名古屋大学)
1992年10月 電気通信大学電気通信学部 助手
1994年10月 名古屋工業大学工学部 講師
1998年5月 名古屋工業大学工学部 助教授
2003年4月 名古屋工業大学トヨタ自動車寄附講座 教員(教授相当)
2005年4月 名古屋工業大学大学院工学研究科 教授(現在に至る)
本会関係
2001~2006年度 SI部門運営委員会委員
2003~2004年度 論文集委員会委員
2005~2006年度 会誌編集委員会委員
2012~2013年度 SI部門触覚部会主査
2015~2016年度 理事(支部協議会担当)
2021年度 中部支部支部長
さわらぎ てつお
椹木 哲夫 君(正会員)
人と自動化機械・AI の協調系設計,ヒューマンマシンインタフェースや社会技術システムの設計等に関して,人を内包する複雑システムの学理探求に優れた研究開発に従事し,これまで数多くの受賞がある.また領域横断的な理念の教育啓発活動にも熱心で,本会では 2018 年第一副会長,2019 年会長として SICE 運営に携わり,超スマート社会の課題解決に寄与できる SICE 人材像を明らかにし,その育成のための中期計画を推進した.
略 歴
1981年3月 京都大学工学部機械系学科 卒業
1983年3月 京都大学大学院工学研究科修士課程 修了
1986年3月 京都大学大学院工学研究科博士後期課程研究指導認定 退学
1986年4月 京都大学工学部 助手
1988年1月 京都大学 工学博士
1991年8月~1992年8月 米国スタンフォード大学 客員研究員
1994年4月 京都大学工学部 助教授
1996年4月 京都大学大学院工学研究科 助教授
2002年3月 京都大学大学院工学研究科 教授
2005年4月 京都大学大学院工学研究科機械理工学専攻 教授(現在に至る)
2010年4月 京都大学 理事補(兼任)
2015年4月 京都大学 国際交流センター長(兼任)
2017年4月 京都大学 評議員(兼任)
2021年4月 京都大学 工学研究科長・工学部長(兼任)(現在に至る)
本会関係
2001年~2003年 知能工学部会主査
2004年~2006年 自律分散システム部会主査
2007年~2008年 関西支部長
2018年~2019年 第一副会長・理事
2019年~2020年 会長・代表理事
2020年~2021年 会長
はぎわら ともみち
萩原 朋道 君(正会員)
サンプル値系の解析と設計を軸として質の高い先駆的研究を展開し,顕著な成果を挙げている.また,むだ時間系の研究などの異なる分野でも優れた研究により論文賞,部門大会賞を複数回受賞している.本会ではセミナー・講演会の講師,解説記事の執筆を通して啓蒙活動に貢献する他,論文集担当理事,制御部門制御理論部会主査,和文論文集制御部門Editor等を務め,研究成果発信の活性化に貢献するとともに,論文誌の投稿・掲載プロセスでの倫理面からのチェックシート整備に貢献した.
略 歴
1986年3月 京都大学大学院工学研究科修士課程 修了
1986年7月 京都大学大学院工学研究科博士後期課程 中退
京都大学工学部 助手
1991年4月 京都大学工学部 助教授
2001年4月 京都大学大学院工学研究科 教授
本会関係
1996~1998年 事業委員
1997~1999年 関西支部幹事
2000~2002年 論文集委員会委員
2006~2008年 論文集担当理事
2009~2010年 制御部門制御理論部会副主査および主査
2010~2011年 倫理委員会委員
2015~2018年 和文論文集 制御部門 Editor
ふじさき やすまさ
藤崎 泰正 君(正会員)
不確かなシステムの解析と制御に関して,多くの研究成果を上げてきた.特に,サーボ系の制御構造,ロバスト制御への確率的アプローチについて重要な研究を行っている.また,著書を通して,多変数システム制御の体系化ならびに教育啓蒙に貢献をしている.本会の管理運営では,担当理事として英文論文誌 SICE JCMSI 創刊を実現したことに加え,IEEE CSS の技術共催を受ける国際シンポジウム SICE ISCS を立ち上げるなど,SICE の国際化推進への貢献は特に大きい.さらに,SICE AC の General Chair,制御部門長,和文論文誌EiC 等を務め,本会の活動を支えている.
略 歴
1986年 3月 神戸大学工学部システム工学科 卒業
1988年 3月 神戸大学大学院工学研究科修士課程システム工学専攻 修了
1988年 4月 (株)神戸製鋼所電子技術研究所 研究員
1991年 4月 神戸大学工学部 助手
1994年 4月 博士 (工学) (神戸大学)
1996年 4月 神戸大学工学部 助教授
2007年 4月 神戸大学大学院工学研究科 准教授
2010年 4月 神戸大学大学院システム情報学研究科 准教授
2010年10月 大阪大学大学院情報科学研究科 教授 (現在に至る)
この間,2000年9月~2001年6月までイタリア IRITI-CNR(現 IEIIT-CNR)客員研究員
本会関係
1997~1998年度 関西支部幹事
1999~2003年度 評議員
2002~2003年度 会誌編集委員
2003~2005年度 制御部門国際副委員長,国際委員長,企画・将来構想委員長
2007~2008年度 理事(英文論文集担当)
2007~2010年度 SICE JCMSI Associate Editor
2009~2010年度 関西支部プロセス制御のオープンシステム化研究会主査
2010年度 評議員
2011~2014年度 代議員
2012年 制御部門大会プログラム委員長
2011~2016年度 SICE JCMSI Editor
2013~2014年度 制御部門制御理論部会副主査,主査
2015~2016年度 制御部門国際委員長
2015~2016年度 SICE ISCS Steering Committee Chair
2018年 SICE Annual Conference General Chair
2019~2020年度 制御部門副部門長,部門長
2019年度~ 計測自動制御学会論文集編集委員長(EiC)
2019年度~ 代議員