2021年度計測自動制御学会 学会賞の贈呈
2021年度計測自動制御学会 学会賞贈呈のため,田中敏幸氏を委員長とする学会賞選考委員会において慎重に選考の結果,下記論文賞9件,著述賞2件,新製品開発賞3件,国際標準化賞2件が理事会にて決定された.9月9日,SICE 2021開催時に贈呈式(オンライン)を行い,受賞者に賞状および副賞が贈呈された.
[論文賞] 9件
(論文賞・蓮沼賞)
○海図生成技術SEAMLESSの提案と実証
(SICE 論文集 Vol. 56, No.12で発表)
ヤンマーホールディングス(株)・嵩 裕一郎 君,(株)光電製作所・林 大介 君・箭内 多聞 君,
ヤンマーホールディングス(株)・若林 勲 君,横上 利之 君,杉浦 恒 君
(論文賞・武田賞)
○区間むだ時間系に対する有界実補題の導出
(SICE 論文集Vol. 56, No.10で発表)
東京都立大学・児島 晃 君,群馬大学・端倉 弘太郎 君
(論文賞)
○ニューラルネットの軽量化のためのノイズシェーピング量子化器の設計
(SICE論文集Vol.56, No.9で発表)
大阪大学・南 裕樹 君,三菱電機(株)・池田 智裕 君,大阪大学・石川 将人 君
(論文賞)
○マクロ交通流モデルに基づくサイバーフィジカル最適信号機制御とミクロ交通シミュレータを用いた
検証
(SICE論文集Vol.56, No.3で発表)
富士通(株)・檀 隼人 君,東京工業大学・岡本 僚太 君,大阪大学・畑中 健志 君
工学院大学・向井 正和 君,早稲田大学・飯野 穣 君
(論文賞・友田賞)
○混合余事象分布に基づく未学習クラス推定確率ニューラルネット
(SICE論文集Vol.56, No.12で発表)
北海道大学・迎田 隆幸 君,横浜国立大学・島 圭介 君
(論文賞)
○Line Segment Extraction and Polyline Mapping for Mobile Robots in Indoor Structured Environments Using Range Sensors
(SICE JCMSI Vol.13 No.3で発表)
Tohoku Univ.・Ankit A. RAVANKAR 君,
Kitami Inst. of Tech.・Abhijeet RAVANKAR 君,
Hokkaido University・Takanori EMARU 君,
National Inst. of Tech., Tomakomai College・Yukinori KOBAYASHI 君
(論文賞)
○LT行列行分解推定による三次元計測
(SICE論文集Vol.55, No.4で発表)
早稲田大学/オムロンサイニックエックス(株)・千葉 直也 君,東北大学・橋本 浩一 君
(論文賞)
○リアルタイム制御システムのネットワークセキュリティを強化する低遅延ファイアウォール
(SICE論文集Vol.56, No.2で発表)
(株)日立製作所・岩澤 寛 君,丸山 龍也 君,山田 勉 君
(論文賞)
○FBGセンサを用いた血圧予測における脈波パターンの影響
(SICE論文集Vol.56, No.4で発表)
SSST(株)・千野 駿 君,石澤 広明 君,信州大学・児山 祥平 君,市立大町総合病院・藤本 圭作 君,SSST(株)・倉沢 進太郎 君,日本毛織(株)・片山 杏子 君
[著述賞] 2件
(著述賞)
○ネットワーク化制御(2019年・コロナ社)
永原正章 君(編著)
岡野 訓尚 君,小蔵 正輝 君,若生 将史 君(共著)
(著述賞)
○知能はどこから生まれるのか?-ムカデロボットと探す「隠れた脳」-(2018年・近代科学社)
大須賀 公一 君(著)
[新製品開発賞] 3件
(新製品開発賞)
○スマート・デバイス・ゲートウェイ 形NX-SVG
アズビル株式会社 殿
(新製品開発賞)
○オンライン異常予兆検知システム BiG EYESTM上付き R200(バッチプロセス向け機能強化版)
アズビル株式会社 殿
(新製品開発賞)
○ユニファイドコントローラVmシリーズ typeS
東芝インフラシステムズ株式会社 殿
[国際標準化賞] 2件
(国際標準化賞 功績賞)
東芝インフラシステムズ(株)・飯島 拓也 君
対象国際標準規格名:
・IEC 62828-5(流量計評価方法)
(国際標準化賞 奨励賞)
横河電機(株)・池山 智之 君
対象国際標準規格名:
・IEC 63376 ED1:INDUSTRIAL FACILITY ENERGY MANAGEMENT SYSTEM (FEMS)
– Functions and Information Flows
・ISO 50011:Energy management system – Measurement of energy management progress
受賞者略歴および受賞論文概要
(論文賞・蓮沼賞)
だけ ゆういちろう
嵩 裕一郎 君(正会員)
2011年立命館大学大学院理工学研究科機械システム専攻博士前期課程修了, 同年シャープ(株)入社.2016年ヤンマー(株) 入社.海洋における無人船,自動航行,自動離着桟の研究に従事.現在ヤンマーホールディングス(株) 技術本部中央研究所システム研究センターロボティクスグループ在籍.
はやし だいすけ
林 大介 君(正会員)
1999年室蘭工業大学工学部電気電子工学科卒業, 同年(株)ベンチャーセーフネット入社.2002年(株)光電製作所入社.2009年芝浦工業大学工学研究科電気電子情報工学専攻博士前期課程修了.2019年総合研究大学院大学物理科学研究科宇宙科学専攻博士後期課程修了.電波・音波・光波を用いたセンシング機器の開発に従事.現在(株)光電製作所技術グループ開発部在籍.博士(工学).
やない たもん
箭内 多聞 君(正会員)
2007年東京農業大学地域環境科学部生産環境工学科卒業,同年(株)ハイテックス入社.2014年個人事業主としてITシステム開発に従事.2016年(株)光電製作所入社.船舶搭載用電子機器の開発に従事.現在技術グループ開発部在籍.
わかばやし いさお
若林 勲 君(正会員)
2013年中京大学大学院情報科学研究科情報情報科学専攻博士前期課程修了,同年綜合警備保障(株)入社.2018年ヤンマー(株)入社.海洋における無人船,自動航行,自動離着桟の研究に従事.その後、養殖関連の技術開発に従事.現在ヤンマーホールディングス(株)技術本部中央研究所システム研究センターロボティクスグループ在籍.
よこうえ としゆき
横上 利之 君(正会員)
1981年広島大学工学部第一類卒業,同年東レエンジニアリング(株)入社,主に繊維機械の設計に従事.1984年日本アイ・ビー・エム(株)入社,主に半導体・LCD製造装置の開発に従事.2016年ヤンマー(株)入社,現在ヤンマーホールディングス(株)技術本部中央研究所システム研究センターロボティクスグループ在籍.
すぎうら ひさし
杉浦 恒 君(正会員)
1993年筑波大学理工学研究科理工学専攻修了,同年日本電装(現デンソー)(株)入社.1997年本田技術研究所入社.人間型ロボット,災害対応ロボットの研究開発に従事.2010年ドイツBielefeld大博士(工学).2015年ヤンマー(株)入社.現在ヤンマーホールディングス(株)技術本部中央研究所システム研究センターロボティクスグループ在籍,グループリーダー.博士(工学).
受賞論文「海図生成技術SEAMLESSの提案と実証」
本論文では,必要とされる情報の密度が異なる複数の海図の生成および不連続の生じない合成方法の提案を行った.例えば小型船舶の自動航行において,沖合と湾内等での自動離着桟では,必要な情報の密度が異なる.このような場合,これら複数の海図を状況に応じて切り替えることが多いが,その際不連続が問題となることがある.そこで本研究では,まずマルチモーダルなセンサシステムによって,沖合での自動航行及び自動離着桟において必要とされる海図をそれぞれ生成し,次にセンサ誤差や自己位置推定誤差に最適化した格子幅を採用するQuad Treesを用いることで,生成した海図を継ぎ目なく連続的に合成することを実現した.本手法を小型船に実装し,実際の水域において,その有用性を検証した.
(論文賞・武田賞)
こじま あきら
児島 晃 君(正会員,フェロー)
1991年早稲田大学大学院理工学研究科博士後期課程修了.同年,東京都立科学技術大学講師.1997年同助教授.2005年首都大学東京教授となり,現在に至る (2020年より,東京都立大学に名称変更).2000~2001年,スイス連邦工科大学(ETH)自動制御研究所客員研究員.予測制御,ロバスト制御,むだ時間系・分布系の制御法とその応用に関する研究に従事.工学博士.Automatica,IET J. Control Theory and Applications等のAssociate Editorを担当.IEEE,システム制御情報学会,電気学会の会員.
はしくら こうたろう
端倉 弘太郎 君(正会員)
2006年九州工業大学工学部機械知能工学科卒業.2010年京都大学大学院情報学研究科数理工学専攻修士課程修了.2014年首都大学東京大学院システムデザイン研究科博士後期課程修了.同年,首都大学東京システムデザイン研究科特任助教.2018年群馬大学大学院理工学府知能機械創製部門助教となり,現在に至る.予見・予測制御理論とその応用に関する研究に従事.博士(工学).IEEE,システム制御情報学会の会員.
受賞論文「区間むだ時間系に対する有界実補題の導出」
有界実補題は,制御系のロバスト性を評価する鍵となる手法を与えるものであり,本手法から様々な対象に対するロバスト制御法が確立されてきた.本論文では,入出力および状態にむだ時間をもつ区間むだ時間系に着目し,対応する有界実補題を必要十分条件の形で明らかにした,条件は,むだ時間と独立のパラメータ依存システムにより表わされ,原問題の可解性(必要十分条件)は,パラメータ領域の分割と標準のLMI条件から調べることができる.区間むだ時間系は,ある変動範囲のむだ時間をもつ系を集合的にとらえたものであり,本手法により制御系の信号遅延に対するロバスト制御性能を,系統的に評価することが可能になる.
(論文賞)
みなみ ゆうき
南 裕樹 君(正会員)
2009年京都大学大学院情報学研究科博士後期課程修了.舞鶴工業高等専門学校助教,京都大学特定助教,奈良先端科学技術大学院大学助教,大阪大学講師などを経て,2019年より大阪大学大学院工学研究科機械工学専攻准教授.ノイズシェーピング理論に基づく量子化器設計およびその応用に関する研究に従事.博士(情報学).システム制御情報学会,日本機械学会,IEEEなどの会員.著書に,『Pythonによる制御工学入門』,『やさしくわかるシーケンス制御』などがある.
いけだ ともひろ
池田 智裕 君(正会員)
2017年大阪大学工学部応用理工学科卒業.2019年大阪大学大学院工学研究科機械工学専攻博士前期課程修了.同年三菱電機(株)に入社し,現在に至る.
いしかわ まさと
石川 将人 君(正会員)
1994年東京工業大学工学部制御工学科卒,2000年東京工業大学大学院情報理工学研究科博士後期課程修了.東京工業大学助手,東京大学助手,京都大学講師,大阪大学准教授を経て,2014年より大阪大学大学院工学研究科機械工学専攻教授.非線形制御,移動ロボット,建設機械の高機能化,生物ロコモーションなどの研究に従事.システム制御情報学会,日本ロボット学会,電子情報通信学会,日本言語学会,IEEEなどの会員.
受賞論文「ニューラルネットの軽量化のためのノイズシェーピング量子化器の設計」
本論文では,学習済みのニューラルネットをできるだけ推論性能が劣化しないように軽量化することを目的としている.近年注目されているディープニューラルネットのように,ユニット間の結合数が爆発的に増加する場合には,ハードウェア資源の限られたデバイスへの実装が困難になる.この問題に対して,著者らは,浮動小数点数で表わされる結合重み係数を離散値に変換する量子化アプローチに注目し,ノイズシェーピング量子化器を提案した.これは,ある係数の量子化で生じた量子化誤差をまだ量子化していない係数に拡散させることで,重要な情報をできる限り保存するというものである.ただし,量子化誤差の拡散方法には自由度があり,そして,それはノイズシェーピング量子化器の性能に影響を及ぼす.そこで本論文では,量子化誤差の拡散場所を決定する最適化問題を定式化した.そして,その問題を巡回セールスマン問題に帰着することで,系統的に拡散場所を決定する方法を提案した.
(論文賞)
だん はやと
檀 隼人 君(学生会員)
2021年東京工業大学システム制御系博士後期課程修了.博士(工学).2020 CCTA Outstanding Student Paper Award受賞.IEEEの会員.
おかもと りょうた
岡本 僚太 君(正会員)
2017年東京工業大学制御システム工学科卒業.2019年同大学工学院システム制御系博士前期課程修了.同年三菱電機(株)入社.現在に至る.研究開発部門で自律移動システムなどの研究開発に従事.
はたなか たけし
畑中 健志 君(正会員)
2007年京都大学大学院博士後期課程修了.同年より東京工業大学助教,2015年より同准教授,2018年より大阪大学准教授,2020年より東京工業大学工学院准教授となり現在に至る.Cyber-Physical & Human Systemsの研究に従事.Passivity-Based Control and Estimation in Networked Robotics(Springer)および機械学習のための関数解析入門(内田老鶴圃)などの著者.博士(情報学).SICE制御部門木村賞(2017),同パイオニア賞(2014),同制御部門大会賞(2018),SICE著述賞(2016),同武田賞(2020),同論文賞(2009,2015,2020,2021)などを受賞.IEEE TCSTのAssociate Editor. IEEE CSS Conference Editorial Board Member.IEEE Senior Member.
むかい まさかず
向井 正和 君(正会員)
2002年金沢大学大学院自然科学研究科博士前期課程修了,2005年同博士後期課程修了,博士(工学).同年九州大学大学院システム情報科学研究院助手,2007年より同助教,2014年より工学院大学工学部電気電子工学工学科准教授.現在に至る.モデル予測制御および自動車制御の研究に従事.システム制御情報学会,電気学会,自動車技術会,IEEEの会員.
いいの ゆたか
飯野 穣 君(正会員,フェロー)
1984年早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了(電気工学専攻).同年(株)東芝に入社,エネルギー事業分野の研究開発に従事.2015年東京工業大学大学院理工学研究科博士課程修了(機械制御システム専攻).2018年より,早稲田大学研究院准教授,スマート社会技術融合研究機構 先進グリッド技術研究所,主任研究員.分散型エネルギー資源を活用したエネルギー管理システムの研究開発等に従事.博士(工学),技術士(電気電子部門),エネルギー管理士,電気学会,エネルギー資源学会,IEEEの会員.
受賞論文「マクロ交通流モデルに基づくサイバーフィジカル最適信号機制御とミクロ交通シミュレータを用いた検証」
本論文では交通渋滞の解消に向け,物理ダイナミクスと最適化アルゴリズムの相互接続を考慮したサイバーフィジカル最適信号機制御システムを提案する.はじめに,各道路上を走る車両台数の時間変化を表すマクロ交通流モデルを示す.つぎに,このモデルを用いた,渋滞最小化の観点で最適となる定常状態,および入力を求める最適化問題を定式化する.また,この問題の部分的主双対勾配アルゴリズムに基づいた分散的解法を示す.このとき,交通流モデルを最適化処理の一部としてアルゴリズムに含めることができるため,目的のサイバーフィジカルシステムを得る.さらに,このシステムの定常外乱に対する漸近最適性,時変外乱に対する入出力安定性を示す.最後に,実時間フィードバックが可能なミクロ交通シミュレータであるUC-win/Roadを用いてアルゴリズムの検証を行う.検証では最適化問題の評価関数値が固定時間での信号機制御手法と比べ50%削減されることを確
認する.
(論文賞・友田賞)
むかえだ たかゆき
迎田 隆幸 君(正会員)
2018年横浜国立大学大学院工学府博士課程前期修了.2021年同大学院理工学府博士課程後期修了.2018~2021年日本学術振興会特別研究員(DC1),2021年より同特別研究員(PD).生体信号に対するパターン識別,異常検知に関する研究に従事.IEEE,日本機械学会の会員.
しま けいすけ
島 圭介 君(正会員)
2007年広島大学大学院工学研究科博士課程前期修了.2009年同博士課程後期修了.2007~2008年日本学術振興会特別研究員(DC1),2009~2012年同特別研究員(PD),同年横浜国立大学大学院工学研究院助教を経て,2013年より同准教授.2017年Italian Institute of Technologyの客員研究員を兼務.2019年よりUNTRACKED(株)CEO兼務,現在に至る.博士(工学).生体信号解析,パターン識別,ヒューマン・マシンシステムなどの研究に従事.IEEE,日本機械学会などの会員.
受賞論文「混合余事象分布に基づく未学習クラス推定確率ニューラルネット」
教師データが存在するパターン識別問題では予め識別対象のクラス数やサンプルデータを与えることで識別器の学習を実現するが,学習時に想定しない異常なパターンが入力された場合には必然的に誤識別が発生してしまう.この問題は病症診断における未知の症例の誤識別や筋電義手制御における操作ミスなどを誘発する可能性があるため,事前の学習に含まれない未学習のパターンを推定する異常検知機構が必要不可欠である.本論文では想定外の異常値の分布を新たに開発した余事象分布により表現し,学習時に含まれない未学習クラスの分類が可能な確率ニューラルネットを提案した.提案ネットワークは学習対象クラスの分布を表現する混合正規分布と未学習クラスの分布を仮定した混合余事象分布を内包しており,多クラス分類と異常検知の両方を単一の識別器によって実現できる.また,しきい値の試行錯誤的な設定を必要とせず,正常なデータのみを学習に用いる半教師あり学習を適用可能であるという特徴を有する.本論文では人工データや筋電位信号の分類実験を通して,提案法が少ない学習サンプルからも高精度な分類を実現できることを実証した.
(論文賞)
Dr. Ankit A. RAVANKAR(Member)
He completed the MS degree and Ph.D.degree in Mechanical Engineering (Robotics) from Hokkaido University, Japan in 2012 and 2015. He was the recipient of the MEXT scholarship for his graduate studies from 2010-2015. He worked as an Assistant Professor at the Graduate School of Engineering at Hokkaido University, Japan in 2015-2021. Since June 2021, he is working as a Lecturer in the Department of Robotics, Division of Mechanical and Aerospace Engineering at Tohoku University, Japan. His research interest is in Mobile Robotics, Navigation, Service Robotics, Human-Robot Interaction, and AI-based applications to robotics. He is a member of JSME and IEEE.
Dr. Abhijeet RAVANKAR(Member)
He completed the MS degree from the University of Aizu, Japan, in 2011 (Computer Science & Engineering) and a Ph.D. degree in Mechanical Engineering (Robotics) from Hokkaido University, Japan, in 2017. He was awarded the MEXT scholarship for his graduate studies. He worked as a research associate (post-doctoral fellow) at Hokkaido University in 2017-2018. Previously, he worked as a computer vision systems engineer at the R&D department of Panasonic Corporation, Japan, from 2011-2014. He joined Kitami Institute of Technology, Japan, in 2018 and is currently working as an Associate Professor in the Department of Mechanical Engineering. His research interest is in Mobile Robotics, Navigation, Field Robotics, Computer Vision, and AI. He is a member of JSME and IEEE.
Dr. Takanori EMARU(Member)
2002年北海道大学大学院工学研究科博士後期課程修了.同年北海道学園大学工学部ポスト・ドクター.2003年日本学術振興会特別研究員(PD).2006年大阪電気通信大学工学部講師.2007年北海道大学大学院工学研究院准教授,現在に至る.ロボット工学,制御工学に関する研究に従事.博士(工学).日本機械学会,日本ロボット学会,IEEEなどの会員.
Prof. Yukinori KOBAYASHI(Member)
1986年北海道大学大学院工学研究科博士後期課程修了.同年北海道大学講師.1989年同助教授.2004年同教授.2019年苫小牧工業高等専門学校校長,現在に至る.機械力学,制御工学,ロボット工学に関する研究に従事.工学博士.日本機械学会,日本ロボット学会,日本工学アカデミーなどの会員.
受賞論文「Line Segment Extraction and Polyline Mapping for Mobile Robots in Indoor Structured Environments Using Range Sensors」
Robot mapping and exploration tasks are crucial for many robotic applications and allow mobile robots to autonomously navigate in unknown environments. An accurate model of the environment is, therefore, essential for the robots to localize and perform navigation. LIDAR-based perception and mapping are widely used in robotics for SLAM (Simultaneous Localization and Mapping) applications. In this work, we present a novel line segment-based mapping of indoor environments using range sensors for solving the SLAM problem. The proposed method uses a modified Hough transform algorithm for line segment detection from laser range sensor data in complex environments. The line extraction algorithm incorporates the noise model from the range sensor along with robot pose uncertainties in cluttered environments. The proposed method is integrated with the extended Kalman filter. The extracted lines are merged to represent the different structures in the environment correctly, and the results of the proposed mapping method are presented on simulated and real data sets. The experimental results demonstrate that the proposed method can generate accurate line segment map of the environment for robot navigation.
(論文賞)
ちば なおや
千葉 直也 君(正会員)
2018年東北大学大学院情報科学研究科システム情報科学専攻博士前期課程修了,同博士後期課程修了.博士(情報科学).2021年度より早稲田大学尾形研究室,オムロンサイニックエックス株式会社に所属.プロジェクタ・カメラシステムによる三次元形状計測及び三次元点群処理,点群深層学習の研究に従事.
はしもと こういち
橋本 浩一 君(正会員,フェロー)
1990年大阪大学大学院工学研究科博士課程修了.同年大阪大学工学部講師.1997年岡山大学工学部助教授.2000年東京大学大学院工学研究科助教授.2004年東北大学大学院情報科学研究科教授.ビジュアルサーボ,並列処理,微生物制御,三次元形状計測,三次元点群処理及び生物ナビゲーションのシステム科学などの研究に従事.工学博士.日本機械学会,IEEEなどの会員.
受賞論文「LT行列行分解推定による三次元計測」
プロジェクタ・カメラを用いたアクティブステレオ法による三次元計測において,LT行列の計測を行ってから直接反射成分を抽出することで金属物体や半透明物体を精度良く計測できるが,LT行列の計測には非常に時間がかかるためスパース推定を用いることで照射・撮影回数を減らすことを考える.本論文ではLT行列推定のためのプロジェクタ・カメラシステムのキャリブレーション手法,LT行列のモデルとスパース推定の適用方法について述べた後,提案法としてLT行列を行分解推定することで現実的な時間でLT行列推定による三次元計測ができることを実験により示した.
(論文賞)
いわさわ ひろし
岩澤 寛 君(正会員)
2006年東京工業大学大学院修士課程機械制御システム専攻修了.同年より(株)日立製作所日立研究所に勤務.角速度センサ,電池制御システム,自動車用電子制御装置及び産業制御システム向けセキュリティ技術の研究開発に従事.
まるやま たつや
丸山 龍也 君(正会員)
2005年慶應義塾大学大学院理工学研究科総合デザイン工学専攻修士課程修了.同年より(株)日立製作所日立研究所に勤務.制御用ネットワーク,組込みシステムのハードウェア及びソフトウェアの研究開発に従事.技術士(情報工学部門). IEEE,情報処理学会会員.
やまだ つとむ
山田 勉 君(正会員)
1994年京都大学大学院工学研究科電気工学第二専攻修士課程修了.同年(株)日立製作所日立研究所入社.現在,制御プラットフォーム統括本部大みか事業所勤務,制御システムのセキュリティ導入支援に従事.技術士(総合技術監理部門,情報工学部門),CISSP.IEEE,電子情報通信学会会員.
受賞論文「リアルタイム制御システムのネットワークセキュリティを強化する低遅延ファイアウォール」
産業制御システムにおけるサイバーセキュリティ対策としてファイアウォールなどを考える場合,遅延時間がリアルタイム制御ループのタイミング制約に影響を及ぼしかねないという課題がある.この課題を解決するため,ごく短くかつ確定的な遅延時間でフィルタリング機能を実現する「リアルタイムファイアウォール」(RT-FW)を提案する.このRT-FWではEthernet通信フレームのFCS(誤り検知符号)領域を変更することで不正な通信を無効化する「オンザフライ方式」を採用することで遅延時間の極小化を狙った.また,シグネチャパターンの検知にShift-and法を採用することで効率的な実装を狙った.我々はこのRT-FWについてFPGAを用いて試作および評価を行い,1)100BASE-TXの最大伝送速度で問題なくフィルタリング動作が可能であること,2)遅延時間が2.12~2.2μsと短くかつほぼ一定で,フレームサイズや実装された検知パターン数に依存しないことを確認した.
(論文賞)
ちの しゅん
千野 駿 君(正会員)
2017年信州大学大学院総合理工学系研究科修士課程修了.2020年信州大学大学院総合工学系研究科修了.同年4月,SSST(株)を起業.同社で専務取締役に就任し現在に至る.専門は光計測,生体計測.博士(工学).
いしざわ ひろあき
石澤 広明 君(正会員,フェロー)
1980年東北大学大学院理学研究科博士前期修了,(株)島津製作所,(社)長野県農村工業研究所を経て2002年信州大学繊維学部に着任,助教授.2014年同大学教授,2021年同大学名誉教授およびSSST(株)の最高顧問に就任し,現在に至る.専門は計測システム,センシングデバイス,非破壊計測,生体計測など.IEEE,日本生体医工学会,繊維学会等各会員.博士(工学).
こやま しょうへい
児山 祥平 君(正会員)
2005年信州大学大学院工学系研究科修了.同年信州大学繊維学部技術部.2012年信州大学総合工学系研究科博士課程修了.2015年信州大学国際ファイバー工学研究所を経て,2017年より,同大学繊維学部助教に着任.現在に至る.専門は光計測,生体計測,繊維工学など.IEEE,繊維学会,照明学会等各会員.博士(工学).
ふじもと けいさく
藤本 圭作 君(正会員)
1981年信州大学医学部医学科卒業.信州大学医学部内科学第一教室に入局し,医学博士と呼吸器専門医を取得.1988年米国南アラバマ大学生理学教室に留学.2008年信州大学医学部保健学科生体情報検査学領域教授となる.2021年市立大町総合病院院長に就任し現在に至る.専門は,閉塞性肺疾患と睡眠呼吸障害で,ウェアラブルなどの医療機器の開発にも関わっている.
くらさわ しんたろう
倉沢 進太郎 君(正会員)
2017年信州大学大学院総合理工学系研究科修士課程修了.2020年信州大学大学院総合工学系研究科修了.同年4月,SSST(株)を起業.同社,代表取締役に就任し現在に至る.専門は光計測,生体計測.博士(工学).
かたやま きょうこ
片山 杏子 君(正会員)
2017年信州大学大学院総合理工学系研究科修士課程修了.2020年信州大学大学院総合工学系研究科修了.日本毛織(株)に入社し現在に至る.専門は光計測,生体計測.博士(工学).
受賞論文「FBGセンサを用いた血圧予測における脈波パターンの影響」
高齢者の増加に伴い,健康モニタを目的としたバイタルサインの常時測定デバイスが強く求められている.本論文では,光ファイバ型歪センサであるFiber Bragg Grating(FBG)センサを用いてウェアラブルバイタルサイン測定器の開発を述べ,高齢者における血圧予測が可能であるか検証した.脈波パターンが異なる高齢者7名を被験者とし,FBGセンサにより測定した脈波からPLSR(Partial Least Squares Regression)により検量モデルを構築し血圧予測を行った.その結果,全体の血圧予測誤差は収縮期では6 mmHg, 拡張期では4mmHgとなり,高齢者におけるFBGセンサを用いた血圧予測の可能性が示された.さらに,より高精度な血圧予測のための検量モデル構築の可能性が示唆された.
(著述賞)
ながはら まさあき
永原 正章 君(正会員)
2003年京都大学大学院情報学研究科博士課程修了.博士(情報学).京都大学助手,助教,講師を経て,2016年より北九州市立大学環境技術研究所教授.また,同年よりインド工科大学の客員教授を兼任.IEEE制御システム部門より国際賞である Transition to Practice Award(2012年)および George S. Axelby Outstanding Paper Award(2018年)をそれぞれ受賞.著書に Sparsity Methods for Systems and Control (Now Publishers) や「スパースモデリング」(コロナ社)などがある.
おかの くにひさ
岡野 訓尚 君(正会員)
2013年10月東京工業大学大学院総合理工学研究科博士課程修了.2013年9月から2016年3月まで日本学術振興会特別研究員としてカリフォルニア大学サンタバーバラ校に客員研究員として滞在.2016年4月東京理科大学工学部嘱託助教,同年9月岡山大学大学院自然科学研究科助教を経て2021年4月より立命館大学理工学部准教授.ネットワーク化制御に関する研究に従事.博士(工学).
おぐら まさき
小蔵 正輝 君(正会員)
2009年京都大学大学院情報学研究科修士課程修了.2014年テキサス工科大学数学科博士課程修了.Ph.D.(Mathematics).同年ペンシルベニア大学電気システム工学科博士研究員.2017年奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科助教.2019年大阪大学大学院情報科学研究科准教授.現在に至る.ネットワーク科学と制御理論に関する研究に従事.
わかいき まさし
若生 将史 君(正会員)
2014年京都大学大学院情報学研究科博士後期課程修了.カリフォルニア大学サンタバーバラ校客員研究員,千葉大学大学院工学研究科特任助教などを経て,現在,神戸大学大学院システム情報学研究科准教授.博士(情報学).無限次元システムやネットワーク化システムに関する研究に従事.
受賞図書「ネットワーク化制御」
ネットワークは現代の科学技術における最も重要なキーワードである.複数の動的システムが通信ネットワークによって接続された制御系をネットワーク化制御系と呼ぶ.このような制御系は,サイバーフィジカルシステムやIoT (Internet of Things),インダストリー4.0,超スマート社会といった,近年特に注目されているシステムにおいて現れる.さらには,コロナウィルス感染拡大抑制のための制御モデルへの応用も多く検討されている.本書では,ネットワーク化制御系に対する制御系設計の基礎理論について,その初歩から最先端の話題までを,初学者にもわかりやすく記述している.
(著述賞)
おおすか こういち
大須賀 公一 君(正会員,フェロー)
1984年3月大阪大学大学院基礎工学研究科修士課程修了.同年4月(株)東芝入社,総合研究所勤務.1986年10月大阪府立大学工学部助手.その後,講師,助教授を経て,1998年5月京都大学大学院情報学研究科助教授,2003年12月神戸大学工学部教授,2009年4月大阪大学大学院工学研究科機械工学専攻教授となり現在に至る.制御工学,ロボティクス,レスキュー工学などの研究に従事.2008年日本機械学会フェロー.2010年日本ロボット学会フェロー.工学博士.
受賞図書「知能はどこから生まれるのか?-ムカデロボットと探す「隠れた脳」-」
自然界には,脳さらには神経系すら無くても,賢くふるまう生き物がたくさんいる.これはいったい,どういうことなのだろうか? 本書では,このような素朴な疑問を背景に,「そもそも知能とは?」という根源的な問いを考察している.その結果,筆者がたどり着いたのは,通常の考え方「知能が実在するから知能を感じる」ではなく,「知能を感じるから知能の存在を確信する」という逆転の発想である.これは,哲学におけるフッサールの現象学的考え方である.
筆者は,このような考え方を体系づけるために,「制御の視座」を導入し,さらに明示的な制御則(陽的制御則)のみならず,身体と場との相互作用に見いだされる「陰的制御則」の考え方を導入した.そして,陰的制御則のみで動く,ムカデ型ロボットi-CentiPot試作し,その行動に知能を感じることを示した.これによって,「陰的制御則を我々が感じたとき,そこに知能を感じるのではないか」と結論つけている.
このように本書は,普段あたりまえに思えている「知能」の存在を疑い,実は捉え方を逆転させるべきで,「知の本性はそのモノの中にはなく,見ている我々の中にあるのだ」という主張を提案し実証している.哲学的考察も含めた制御の考え方に基づいて知能の本質を問いかけ,縦書きで一般の読者に対しても伝わるように工夫されている.
(新製品開発賞)
受賞製品「スマート・デバイス・ゲートウェイ 形NX-SVG」
アズビル株式会社 殿
製造現場にもスマートファクトリー化,IoT化,DXが急速に浸透しつつある.NX-SVGはこれらに対応する際の負荷による開発工数の増大,納期の長期化を解決することを開発コンセプトとした.
NX-SVGは,通信ポートを4つ(Ethernet×2,RS-485×2)装備し,国内で販売されている主要なPLCの通信プロトコルをサポートしたIoTゲートウェイである.製造現場に設置されている異なる様々な機器のデータ収集や機器間の双方向データリンクを通信プログラムレスで実現した.ソフトウエア開発者は,NX-SVG専用のパソコンローダを使用し,簡単な設定をするだけで異なるメーカの機器間の相互データリンクを実現できる.具体的にはパソコンローダ上で通信したい機器を選択し,転送元アドレスと転送先アドレスを指定するだけである.
今後もますます拡大すると思われる製造現場のIoT化,DXにおいて,開発者の工数削減,納期短縮に貢献できると考えている.(会誌「計測と制御」Vol.58 No.1(2019 年1 月号)掲載)
受賞製品「オンライン異常予兆検知システム BiG EYESTM R200(バッチプロセス向け機能強化版)」
アズビル株式会社 殿
オンライン異常予兆検知システムBiG EYESTMは,製造業に特化した機械学習の応用製品である.本製品は,現在,人間系で対応している設備管理,品質管理,並びに環境管理における状態の可視化を実現するもので,状態基準保全(CBM)へのシフトや製造条件の早期確立などの新たな価値を提供し,“生産の自律化”に向け歩みを進めるものである.
これまで発電,石油精製や石油化学など連続プロセスを対象とした異常予兆検知システムは存在するが,機能性化学,医薬品,食品,組立加工など製造業の大部分を占めるバッチプロセスを対象とした製品は皆無であった.BiG EYESTM R200は連続プロセスに加えバッチプロセスも対象とすることから,業種業態,規模に関わらず,より多くの企業が異常予兆検知システムを採用することを可能とした.
バッチプロセスの一つの特徴でもあるセンサー類の設置数が少ない対象でも使用可能な多変量時系列パターン分析が追加され,従来の検知アルゴリズムとともに時系列データを基にしており,ユーザにとって解釈が直感的であり納得性が得られやすい.
BiG EYESはアズビル株式会社の登録商標です.(会誌「計測と制御」Vol.58 No.8(2019 年8 月号)掲載)
受賞製品「ユニファイドコントローラVmシリーズ typeS」
東芝インフラシステムズ株式会社 殿
産業オートメーションや社会インフラ分野において,現場のスマート化を支えるIoT対応コントローラとしてVmシリーズ typeSを開発した.フィールド機器のデータ集積・分析をエッジで可能にするコンピュータ機能と,システムのリアルタイム制御を行うコントローラ機能を統合した.コントローラ機能とコンピュータ機能の間は,共有メモリを介することで,高速なデータ交換を容易に行える.フィールド機器から収集したリアルタイム制御データをエッジにてPython等で分析し,制御へとフィードバックができること,複数の仮想化したコントローラ機能をシステム構成に従い柔軟に配置できることが特長である.従来製品のコントローラと信頼性,保守性と耐環境性は同等で,現場操業の長期的な安定稼働と保守保全を実現する製品である.(会誌「計測と制御」Vol.59 No.10(2020 年10 月号)掲載)
(国際標準化賞 功績賞)
いいじま たくや
飯島 拓也 君
1991年東京電機大学理工学部産業機械工学科卒業,同年(株)東芝入社,以来計装センサーの設計・開発に従事.現在,東芝インフラシステムズ(株)計測制御機器部フェロー,技術士(機械部門),IEC/TC65国内委員会諮問委員会委員,IEC/SC65B/WG6国内委員会幹事及びエキスパート,IEC 62828-5国際プロジェクトリーダー,IEC/TC65/WG24,IEC/SC65E/WG14のエキスパート,IEC/TC65/WG16国内委員会委員.
対象国際標準規格名:
・IEC 62828-5:Reference conditions and procedures for testing industrial and process measurement transmitters – Part 5: Specific procedures for flow transmitters
・IEC 62828シリーズ:Reference conditions and procedures for testing industrial and process measurement transmitters
Physicalに置かれるフィールド機器(センサー,コントローラー,記録計nなど)の性能ではなく評価方法と試験条件の規格を策定や改訂をするIEC/SC65B/WG6に国際エキスパートとして参画し,国際的に貢献している.IEC 62828シリーズは圧力・温度・流量・レベルなど各種計装センサー(スイッチではなくトランスミッター)の評価時条件の規格であり,この規格策定の中で貢献を認められ,IEC 62828シリーズはイタリア提案であるが流量計全般を対象としたパート(IEC 62828-5)の国際プロジェクトリーダーにアサインされ,国内の各種流量計メーカーを取りまとめて日本案を提案し,日本案を規格へ組み込むことに成功し国際規格化を完了させた.また,システムや機器の相互運用性を実現する技術として近年注目されているIEC 63278-1アセット管理シェル(AAS)を策定しているIEC/TC65/WG24にも国際エキスパートとして参画している.
(国際標準化賞 奨励賞)
いけやま ともゆき
池山 智之 君(正会員)
2004年奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科情報システム学専攻修了.同年横河電機(株)に入社.現在,マーケティング本部 渉外・標準化戦略センター 国際標準化エキスパート.エネルギーマネジメント関連の標準化活動に従事.ISO/TC301,IEC/TC65/JWG14,JWG17のエキスパート,各国内委員会委員.EnMSマネジメントレベル検討会幹事.FEMS標準化委員会委員.JEITA エネルギーマネジメント標準化専門委員会幹事,制御・エネルギー管理専門委員会委員.
対象国際標準規格名:
・ISO 50011 Energy management systems – Guidance for measuring the status of energy management (開発中,2024年発行予定)
・IEC 63376 Industrial Facility Energy Management System (FEMS)- Functions and Information Flows (開発中,2023年発行予定)
省エネや再生可能エネルギーの導入を促進する組織のエネルギーマネジメントシステム(ISO 50001)および関連規格の広報やスマートグリッドと工場のインタフェースのユースケースをまとめた規格(IEC/TR 62872-1)などの企画開発に参画している.これらの規格の普及のため,組織のエネルギーマネジメントの状態の評価方法(ISO 50011)をISO/TC301に,工場のエネルギーマネジメントシステム(IEC 63376)をIEC/TC65/JWG14に提案し,両規格開発のプロジェクトリーダーとして各開発プロジェクトを牽引している。また,各種委員会やセミナーにおいてエネルギーマネジメント関連の規格の照会や解説を行い,普及啓発に貢献している.