計測自動制御学会北陸支部講演会「受動性に基づく制御と最適化 -ロボットネットワークの運動協調からマルチエージェント最適化まで-」
主 催
計測自動制御学会 北陸支部
共 催
FMT研究所
日 時
平成29年11月24日(金) 16:30-17:30
会 場
金沢工業大学 8号館101教室
〒921-8501 石川県野々市市扇が丘7-1
JR金沢駅より,バス(金沢駅東口(8番乗り場)発 金沢工業大学行き
(路線32,33,35)にて30分「金沢工業大学」下車),またはタクシー20分
※アクセス方法・キャンパスマップはこちら
参加費
無 料
定 員
50名
題 目
「受動性に基づく制御と最適化 -ロボットネットワークの運動協調からマルチエージェント最適化まで-」
講 師
畑中 健志 氏(東京工業大学・准教授)
概 要
本発表では,受動性に基づく協調制御に関する講演者のこれまでの研究成果について講述する.受動性とは,システムの内部エネルギーが外部から加えられたエネルギー以上には増加しないシステムを指し,古くから電気系,機械系,熱系等多くの物理システムにこの性質が内在することが指摘されてきた.受動的なシステム同士は相互接続に関して安定性を失わないという性質を有しており,これによりネットワークシステムを制御する際の有力なアプローチとして広く認識されている.まず,最も基本的な協調制御アルゴリズムである合意アルゴリズムが受動的な動的システムとネットワークの相互結合システムであるという解釈を与え,グラフラプラシアンで表現されるネットワークが受動的であることを指摘する.つぎに,この解釈に基づくことで,様々なロボットの運動協調への自然な拡張が可能であることを実験結果とともに示す.ここで,動的システムとネットワークの相互接続システムがそれ自体受動的であることに着目すれば,さらなる受動システムとの相互結合が可能である.この視点に基づいて,人間とロボット群の協調を実現するHuman-Swarm Interaction,および局所的な目的を有する複数のエージェントが協調して全体最適化を達成するマルチエージェント最適化という問題を解くことができることを示す.
問合せ先
金沢工業大学工学部ロボティクス学科 村尾 俊幸
Email:murao@neptune.kanazawa-it.ac.jp