フォーラム概要

SICE 国際標準化委員会においては、様々な規格による認証や、規格の策定に対する工学的アプローチの学問的体系として「認証工学(Certification Engineering)」の確立をめざし、WG を 2013年に設立しました。本フォーラムにおいては、WG メンバーによる認証工学に関連する方法論、技術動向について、講演と技術チュートリアルを行います。

主 催

公益社団法人 計測自動制御学会(SICE)

企 画

国際標準化委員会 認証工学WG

日 時

2014年6月27日(金)9:30~17:30(受付開始 9:15)

会 場

LMJ東京研修センター 2階特大会議室 (最寄駅:JR・都営三田線水道橋駅)

参 加 費

SICE会員(正会員、学生会員、賛助会員) 無料、一般 1,000円(税込:当日受付にてお受けいたします。)

定 員

100名

申込締切

締め切りました。

内 容(予定)

09:30~10:00 認証工学序説 田口 研治((独)産業技術総合研究所セキュアシステム研究部門)
10:00~10:45 航空機ソフトウェア認証規格、満たすべきObjectivesとツール資格について 井口 敦雄(MHIエアロスペースシステムズ(株))
10:45~11:00 休 憩
11:00~11:45 宇宙開発におけるシステムアシュアランスに関して 白坂 成功(慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科)
13:15~14:00 IEC 62443 と EDSA 認証 大崎 人士(経済産業省情報セキュリティ政策室)
14:00~14:45 鉄道における国際規格と認証 水間 毅((独)交通安全環境研究所)
14:45~15:00 休 憩
15:00~15:30 脅威分析方法論 大久保 隆夫(情報セキュリティ大学院大学)
15:30~16:00 Goal Structuring NotationによるSafety Case記述 相馬 大輔((独)産業技術総合研究所セキュアシステム研究部門)
16:00~16:30 トレーサビリティに対する認証支援ツールプラットフォーム "TERAS" 渡辺 政彦(キャッツ(株))
16:30~16:45 休 憩
16:45~17:30 パネルディスカッション(田口、水間、大崎、井口)

参加申込

こちらよりお申込みください(右欄の参加申込みよりお願いいたします)。
ご登録いただいた個人情報は、SICEの個人情報保護方針(プライバシーポリシー)に沿って利用させていただきます。

問合せ先

公益社団法人 計測自動制御学会(SICE)鈴木
電話:(03)3814-4121 E-mail:k_suzuki@sice.or.jp

【講 演】

講演者:田口 研治((独)産業技術総合研究所)
講演題:認証工学序説
概要:様々な産業分野において、安全性とセキュリティの両方の認証の必要性が高まっている。本講演においては、国際規格の認証や規格策定に対する工学的方法論を取り扱う学際的な学問分野である「認証工学」の紹介と、安全性とセキュリティ両方の認証に必要な技術要件を概観する。

講演者:井口 敦雄(MHIエアロスペースシステムズ(株))
講演題:航空機ソフトウェア認証規格、満たすべきObjectivesとツール資格について
概要:民間航空機の搭載ソフトウェアで必須となる認証規格DO-178C、特にソフトウェア検証プロセスの紹介。検証プロセスとして満たすべきObjectivesと併せて、検証に使用するツール資格(Tool Qualification)に着目す る。

講演者:水間 毅((独)交通安全環境研究所)
講演題:鉄道における国際規格と認証
概要:鉄道分野においては、日本では、新技術、新システムの導入、実用化については、基本的には、技術基準に適合していればよいので、事業者による自己認証が基本である。しかし、こうした技術を輸出する場合は、国際的なルールの下で、国際規格に適合していることが条件となっている。この適合を証明する機関が認証機関であるが、日本では、認証機関がなく、メーカは対応に苦慮していた。そこで、交通研を認証機関として、メーカの海外輸出展開の支援を開始し、その活動が活発化している。

講演者:白坂 成功(慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科)
講演題:宇宙開発におけるシステムアシュアランスに関して
概要:宇宙機はいったん宇宙にいってしまうと修理ができないため、確実に動作し、ミッションを実行するための工夫を重ねてきた。また、宇宙ステーションなどでは、治療をすることができないため、安全性の設計にも工夫がされてきた。本講演では、宇宙開発でシステムが確実にミッションを実行するためや安全性を確保するためにおこなわれてきた方法を事例を交えて紹介する。

講演者:大崎 人士(経済産業省情報セキュリティ政策室)
講演題:IEC 62443 と EDSA 認証
概要:我が国では、制御システムセキュリティへの取組が急ピッチで進められており、現在、23組織から成る技術研究組合制御システムセキュリティセンター(CSSC)が、CSSC東北多賀城本部(宮城県)を拠点に高セキュア化の技術開発や人材育成とともに、制御システム機器のセキュリティ評価・認証事業に取り組んでいる。今年4月からは、ISCIのISASecure認証プログラムの一つであるEDSA認証の認証機関としても活動している。本講演では、一般制御システムのセキュリティ規格群IEC 62443を概観するとともに、EDSA認証について解説する。

【技術チュートリアル】

講演者:大久保 隆夫(情報セキュリティ大学院大学)
チュートリアル題:脅威分析方法論
概要:近年、従来のICTの枠組を超えた、車載組込みシステムや、大規模制御システム など社会を支える基盤のセキュリティが急速に問題となってきている。しかし、 これら制御、組み込み系に特化した具体的な脅威分析手法はほとんどない。本 チュートリアルでは、具体的な制御/組み込み系システムを対象として、従来の ICTに対する手法(SDLの脅威モデリング、DFD、脅威分類、FTA/脅威木分析)を応用した脅威分析について紹介する。

講演者:相馬 大輔((独)産業技術総合研究所セキュアシステム研究部門)
チュートリアル題:Goal Structuring NotationによるSafety Case記述
概要:システムの複雑化が進む中においても高い安全性は求められており、さらにその安全性を示すことが必要となっている。安全性を示す文書はSafety Caseと呼ばれ、自然言語等で記述されてきた。近年、ISO 26262や米国FDAにおける輸液ポンプの安全性保証など、安全性の議論を構造化し記述することも求められ始めている。本チュートリアルではGoal Structuring Notationという記法を用いたSafety Caseの記述についてチュートリアルを行う。

講演者:渡辺 政彦(キャッツ(株))
チュートリアル題:トレーサビリティに対する認証支援ツールプラットフォーム "TERAS"
概要:機能安全やコモンクライテリア等の認証に、トレーサビリティ支援環境への重要 性が高まっている。本チュートリアルでは、2014年4月にソースコードを公開したオープントレーサビリティ・ ツールプラットフォーム"TERAS"について、ツールのデモを交え、最新のトレーサビリティ支援環境導入を分かりやすく解説する。